本記事では、BDC銘柄である【NEWT】ニューテック・ビジネス・サービシズについてまとめたものです。
BDC銘柄は、ほとんどが配当利回り「10%」を超える米国の高配当株になります。インカムゲイン狙いの投資家にとっては魅力を感じると思います。
楽天証券で買える数少ないBDC銘柄のひとつである【NEWT】ニューテック・ビジネス・サービシズ、配当利回りは驚異の13%超えです。今回は、そんなNEWTについて詳しく解説していきます。
高配当を出し続けるBDC銘柄とは?
BDC銘柄とは【Business Development Company】の略で、事業開発会社のことでいわゆる投資会社です。
- 新産業や有望なベンチャー企業の事業開発へ投資
- 金銭面だけではなく、経営面でもサポートしている
- ベンチャー企業などは一般企業に比べて銀行からの融資を受けにくく、BDCが投資することにより大きなリターンを得ている
- 投資先の企業を上場させることでさらなるリターンを得る
- 1銘柄当たりの構成比率を全体の25%以下に抑えなければいけない
- 資産の70%を適格投資対象(時価総額2.5億ドル以下の未公開企業の株式、ローン、債券など)に投資しなければならない
なぜ配当利回りが高いのか?
BDCは、利益の90%以上を投資家への配当にすることによって、法人税を免除することができます。
つまり投資家がBDC企業に投資することで、そのお金で未上場のベンチャーなどに投資し、その高いリターンを投資家へ還元してくれるという仕組みになります。ですので、必然的に高配当になるということです。
NEWTの概要
NEWTは、1998年にニューヨークで設立し、NASDAQに11年上場し続けているわりかし歴史あるBDCです。事業としては、内部管理される非分散型クローズドエンド管理投資会社です。
NEWTの基本情報は下記になります。
ステッカー | NEWT |
会社名 | Newtek Business Services Corp (ニューテック・ビジネス・サービシズ) |
上場 | NASDAQ |
時価総額 | 388.3百万ドル=407.7億円 |
配当利回り | 10~13% |
配当月 | 1,4,7,10月 |
URL | Newtek – Your Business Solutions Company (NASDAQ: NEWT) (newtekone.com) |
NEWTの特徴
ここからは、NEWTの特徴や株価、配当金の推移などを詳しく見ていきましょう。
収入源
- 中小企業向けのローン
- NEWTが管理する特定のポートフォリオ企業への株式投資
- ビジネスサービスの提供
特徴
- 内部管理されたBDC
外部の企業に管理されているBDCは、内部管理されているBDCの管理手数料に比べると最大2倍も違います。BDC銘柄の多くは外部企業に管理されていますが、NEWTに関しては内部管理のBDCのため優良なBDCといえます。
- 投資先の企業にビジネスサービスの提供
商店向け電子決済処理、給与計算、福利厚生ソリューション、保険、データバックアップなど多種多様なサービスを提供し、そこからも収益を得ている。
- 投資先企業の事業運営を注意深く監視
NEWTは、小企業向けの貸付、事業仲介、経営管理、顧客管理、確定申告などのサービスも投資先企業に提供しているため、各企業の経営面においても管理が行き届いているいえます。
財務状況
(単位:百万ドル) | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
売上高 | 62.59 | 78.33 | 92.69 | 109.70 | 103.57 |
営業利益 | 22.36 | 31.54 | 35.69 | 44.78 | 43.35 |
当期利益 | 27.31 | 38.98 | 35.68 | 41.14 | 33.62 |
1株当たり利益(EPS) | 2.25 | 1.91 | 2.13 | 1.59 | |
1株当たり配当 | 1.53 | 1.64 | 1.80 | 2.15 | 1.47 |
NEWTの売上、利益は年々上がってきています。BDCは利益が上がれば自動的に株主への配当も上がりますので、年々増配傾向にあり、財務面から見ても優良な会社だと感じます。しかし、今回のコロナショックの影響でどのような経営状態になっているかは不透明です。
配当推移
支払年月 | 配当(ドル) | 配当利回り |
2020年12月 | 0.47 | 10.53% |
2020年9月 | 0.58 | 13.39% |
2020年7月 | 0.56 | 12.96% |
2020年3月 | 0.44 | 10.50% |
2019年12月 | 0.71 | 13.54% |
2019年9月 | 0.58 | 11.00% |
2019年6月 | 0.46 | 8.54% |
2019年3月 | 0.4 | 7.61% |
2018年12月 | 0.5 | 10.21% |
2018年9月 | 0.48 | 10.53% |
2018年6月 | 0.42 | 7.23% |
2018年3月 | 0.4 | 8.54% |
2017年12月 | 0.44 | 9.90% |
2017年9月 | 0.44 | 10.45% |
2017年6月 | 0.4 | 9.54% |
2017年3月 | 0.36 | 8.82% |
2016年12月 | 0.4 | 9.71% |
2016年9月 | 0.43 | 11.58% |
2016年6月 | 0.35 | 10.43% |
2016年3月 | 0.4 | 10.83% |
- 配当額は安定していない
- 10~13%ぐらいを推移と配当利回りは高い
NEWTの投資先がハイテクやテクノロジー系のため毎回の配当額は安定していないため、安定した配当収入を得たい人には向かない銘柄だと思います。
株価
※楽天証券より引用
NEWTの過去10年分の株価チャートです。
- 長期でみると右肩上がりの株価
NEWTは年々利益を上げており、増配率も高いため株価は長期でみると右肩上がりになっています。10年間のリターンはS&P500の約2倍もあるため、キャピタルゲインをも狙えます。
- コロナショックでの下落率は43.9%
BDC銘柄は経済影響をもろに受けやすい特徴があります。NEWTに関してもコロナショック時には、ほぼ半値まで下落していますので、リスクがある銘柄ではあります。
NEWTに投資する際のポイント
- 楽天証券で購入可能
代表的なネット証券である楽天証券で購入可能ですが、SBI証券では取り扱いがないので注意しましょう。
- 株価が下落したタイミングで購入
株価の下落率が高めですので、そのタイミングを狙って買うのがいいと思います。タイミングによっては大きなキャピタルゲインとインカムゲインを取れる可能性もあります。
- 定期積立でも良いのか
ここ10年の株価は右肩上がりですので、今後もこの傾向にあると思えれば定期的に積み上げて高いキャピタルゲインとインカムゲインの両方を狙えると思えます。
まとめ
- 内部管理型BDCで、サービス提供からの利益と株式投資の利益をもち盤石な経営
- 株価は右肩上がり、配当は増配傾向にあるので、キャピタルゲインとインカムゲインの両方を狙える銘柄
- 配当利回りは「10~13%」と高め
- 配当は安定していない
- 下落率は高めのため、リスクはある
以上が、BDC銘柄であるNEWT(ニューテック・ビジネス・サービシズ)についてでした。リスクを考えたうえで、キャピタルゲインとインカムゲインを狙いにいくには良い銘柄だと思います。楽天証券で購入できますので、本記事が投資の判断材料になりましたら幸いです。
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